
質問があります。

それは嬉しい。
なにかな?

検定試験の模範解答に不思議な文章を見つけました。
theyが主語なのに動詞が単数なんですよ。

ああ、その文法ね。
ゆっくり解説させてもらおう。
こんなお困りの方への記事です。
こんなお困りの方への記事です。


あ、情報量が少なくて人物の性別が分かんない。
しかたない、複数形にしちゃおうっと。

あ、まただ。theyなのに動詞が単数。
どうやってこの疑問を調べたらよいのかな。
お悩みを解決します。
- 単数theyの使い方が分かる
- 例文のご紹介
- 言葉は時代によって変化すると気がつく
この記事では『単数形扱いのtheyについて』ご説明します。
読むだけで、単数形のtheyの謎が解けます。
プロフィール
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- 英語が好き
- 5か月目初心者ブロガーLucy
- 中学生対象の英語教室運営中の50代主婦
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はじめに
学校でお勉強したtheyは複数の代名詞です。
2人かもしれないし、100人かもしれないし、1億人かもしれません。
確実にわかることは1人を指してはいないということです。
中学校の英語のテストではここまでの知識で十分です。
今からお話しするのは単数のtheyです。
単数theyは三人称単数の代名詞
三人称単数のtheyは APAstyle ( American Psycology Association style ) で使用することが指定されています。
APAstyle ( American Psychological Association style )とは、アメリカの学術論文やエッセイで指定されている書式です。
マージン、文法、ページの打ち方などが細かく決まっています。
三人称単数形theyをつかう利点
英語を話したり書いたりするときに気にすることの一つに性別があります。
heなのかな?sheなのかな?と考えながら、話したり書いたりします。
話しているときはその場で確認できますが、書いているときはかなり迷います。
- そんな時に、三人称単数をtheyでうけるとすべての性別を表せます。
- また、ライター側が特定のジェンダーを設定することなく表せます。
従来のジェンダーは2つに分かれていました。
male, femel, そしてothersの3種類だったり、
facebookにおいては58種類もあるそうです。
日本の都道府県でさえまともに言えないのに、とても覚えられそうにないですね。
当初は論文等で三人称単数のtheyの使用は不評でしたが、次第に多くの支持団体や出版業界の人々に浸透したのがこれまでの流れです。
というわけで、前後の文脈から一般三人称単数の人のジェンダーが不明な時や、
ジェンダーは無関係な時、
代名詞はtheyとなります。
参考資料 Merriam-Webster’s Dictionary
この部分の代名詞はheかshe ではないのかな?theyなの?あれっ?と10年ほど前から気がついていましたが。
生来の怠け者でそのまま放置していました。
エッセイを書く人は絶対に身につけておきたい文法ですね。
さらに深ぼりします。
確か代名詞は活用があるはず。
そう、その通りです。
theyの活用
主格、所有格、目的格、所有代名詞、再帰代名詞などなど I, my, me, mine, myselfみたいな~。
theyの活用は they, their, them, theirs, themselvesですよね。
違和感があるのは再帰代名詞。
再帰代名詞は “themselves” でも “themself” 使用可。最近は “themselves” の使用のほうが多い。
辞書からの引用例文です。
Form | Example |
they | Casey is a gender-fluid person. They are from Texas and enjoy tacos. |
them | Every client got a care package delivered to them. |
their | Each child played with their parent. |
theirs | The cup of coffee is theirs. |
themselves (or themself) | A private person usually keeps to themselves [or themself]. |
三人称単数形theyの動詞はどうなるの?
三人称単数のtheyの動詞は複数形を使います。 “they” (i.e., write “they are” not “they is”).
第三人称のときは動詞は単数形を使います。i.e., write “Casey is” or “a person is,” not “Casey are” or “a person are”)
まとめ
言葉は生きています。
言葉があって人間があるのではなく、人が話すから言葉があります。
当然ながら、時代とともに長い期間、短い期間で言葉は変わっていきます。
それに伴い、文法も変化します。
theyの使い方の変化もその中の一つ。
ジェンダーへの配慮した結果、theyに仕事が回ってきました。
しっかり活躍してもらいましょう。
個人的には、長い間一般的な三人称単数形の代名詞をどう受けて良いのか頭を悩ませてきたのですっきりしています。
正直に言うと、ほんとは単数で書きたい文章も、複数形にしてその場をしのいできました。
その作業からようやく解放されてほっとしています。
おしまい。
参考資料
APAstyle (American Psycological Style)
https://apastyle.apa.org/style-grammar-guidelines/grammar/singular-they